2022年5月19日木曜日

侘寂


侘寂(わびさび)

 

コロナが少し下火になったのを確認して、苔寺として有名な京都西芳寺に行ってきました。

 

西芳寺はホームページによると、

“京都市西部に位置する臨済宗単立寺院で、山号を洪隠山と称します。境内を120余種の苔が覆っていることから、「苔寺」とも呼ばれています。足利義満や義政をはじめ、西芳寺を訪れて坐禅に励んだ者も多く、後に開山される金閣寺や銀閣寺など、室町時代を代表する庭園の原型になったといわれ国の特別名勝及び史跡に指定されています。”

といったお寺で、以前より大変興味を持っていたので参拝してきました。

 西芳寺は参拝される方々が増えるにつれ様々な問題が生じ、近隣住民の方々と協議を行ったそうです。

“観光ブームに乗じて闇雲に参拝者を増やすのではなく、寺院本来の宗教的雰囲気を保ち、皆様に心静かにお参りいただきたい”という願いがあり、往復はがきによる事前申し込みとなっていました。 

世界遺産にも登録されており、100種類を超える苔や枯山水式庭園、池泉回遊式庭園と日常を離れ古に思いをはせる大変美しい庭園です。

様々な苔の素晴らしさやその佇まい、庭園全体の静けさとその心洗われる空間、それはそれは素晴らしい時間を過ごすことができました。

またいろいろと調べてみると“侘寂”を感じさせる京都の名庭園とあり、まさにこの言葉がこの空間を表す最適な表現です。

そういえば今更ながら、侘寂(わびさび)とはどのような意味を持っているのか?本当の意味を知らないなあと感じた時に調べてみた“初めてその意味を知った言葉”です。

 

・侘寂

 

侘とは、不足の中に心の充足を見出そうとする美意識また不足の美を表現する新たな美意識。

単に粗末であるだけでなく美的に優れた物。

寂とは、寂しさの中に奥深いものや豊かなものが感じられる美しさ。

これ以上何も削れないという極限まで削って緊張感を生み出す。

  といった深い意味があるようです。

 

 西芳寺の庭園を眺めながら、自然との調和、自然の色合いなど心静かにお参りするといろいろなことに気づかされ考えさせられる訪問でした。

 毎日様々な喧騒の中、いろいろなものに囲まれながら、また様々な色や空気感の中で生活しています。

 そういえば、心の充実や美意識、奥深さや緊張感を感じたことはないなあ。物事に対する見方が貧しかった自分、身の回りを整理したつもりでもなお心の穏やかさを感じられない自分が恥ずかしくなりました。改めて、心静かにとは程遠い生活だなあと感じさせられました。

  

 不足の美意識、寂しさの中に奥深いもの、そしてそれらの豊かさを感じられる心の美しさをもっともっと感じながら生活していこう、“侘寂”

 

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