善因善果
少し前の話になりますが、梅雨の真っただ中、年老いた母を車に乗せ箱根へ行ってきました。
あいにくの雨でしたが、旅館のチェックインカウンターには長い列ができていました。
どうやら県民割を利用する客で満室の様子です。我々は予約日が適応外であったため恩恵には与れませんでした。
母は、特に病気もなく元気なのですが、歩くことがままならず車いす利用です。
予約時に担当の方へ車いす利用を伝えるとエントランスに一番近い駐車スペースを確保していただきました。心遣いが非常に細やかで感動しました。
館内の移動や食事の際も従業員の皆さんはどなたも非常に親切で、気持ちよく対応していただき満足いく滞在となりました。
翌朝、近くの箱根美術館を初めて訪ねました。敷地内には美しい庭園もあり母の気分転換にもなるだろうと是非とも訪れたかった美術館です。
“車いすではちょっと大変です”とチケット売り場で説明は受けたのですが、何とかなるだろうと思い入館しました。
石の階段をゆっくりステップごとに車いすを下ろしながら、閑静なとても美しい苔むす庭園を散策することができました。美しさのみならず静けさと空気のさわやかさに心が洗われる思いでした。
車いすを押しながら園内を散策していると、周りの皆様が非常に気遣ってくださり気持ちよく過ごさせていただきました。また庭園内の警備の方に親切にしていただき非常に助かりました。皆さんに感謝しています。
こんなにも優しい心遣いに触れ感動し、久々に外の空気を吸った母も、非常に満足し楽しい旅になりました。
そんな経験をしたのちに読んだ時代小説の中にあった“心に響く言葉”です。
・善因善果
調べてみると、仏教の言葉で、善い行いをすればそれが元となって必ず良い報いがある。という意味だそうです。
また、逆に悪い行いからは悪い結果が起こる“悪因悪果”、自らの行いの結果は、自分に返ってくる“自因自果”という言葉もあるようです。
ゆく先々で皆さんに親切にしていただき感謝しています。その皆さんに必ず良い報いがあるものと願うばかりです。
自らの行動は果たしてどうであったろうか?あまり自信がないことに気づき反省するばかりです。
自分が経験したことから学び、自分の行動が元となり、結果良い報いを受けることができればと考えさせられる“心に響く言葉”です。
旅先で触れた親切に報いるためにも自分のこれからを良いものにしていくためにも、自分のことだけ考えることはやめ、また目の前のことに囚われることなく周りを見ながら行動していきたいと思います。
常に“善因善果”を心に刻んで!
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